新茶シーズン・・お茶の静岡を脅かす!
静岡県は全国第1位のお茶生産県です。 静岡のお茶といっても産地によって、生産者によって茶の味も様々です。 静岡県のお茶はもともと内陸山間地から始まりました。茶の消費ブームに合わせて次第に海岸近くまで下がってきて栽培されるようになり、大規模な茶畑も広がり「お茶=静岡」のイメージになりました。 本来の茶栽培の適地は朝霧が立つような山間部なのです。 世界的な茶の名産地は標高1000m前後のハイマウンテンにあります。茶葉は太陽の直射日光に弱いため、斜面で水はけのよい土地が適地と言えましょう。 現在は茶以外の飲み物が多く出回り、お茶の消費量も減って高級茶も少なくなりました。 自宅で、ゆっくりお茶を飲む時間や知人、お客さんに出す飲み物もお茶は出なくなりました。 ペットボトルのお茶は、健康志向やメーカーの宣伝広告が増えて、消費量も増えてきました。 全国いつでもどこでも同じ味のお茶が楽しめます。 しかし、お茶は、おもてなしの心を伝える手段として人と人の心の通い合いをもたらす道具でもあった。美味しいお茶は入れ方、急須や湯飲み茶碗、お茶の種類などによって行くとおりの味が楽しめるものです。ペットボトルのお茶では心はつたわらない。お茶を味わう気持ちもでてきませんね。 ただ飲むだけ、楽しむこころはそこにはない。 これも日本文化の崩壊といえましょう。 ● 静岡の新茶と茶園・・・静岡の新茶は4月末頃から出回ります。静岡県南部の牧ノ原台地あたりから収穫が始まって、内陸~山間地のお茶は遅く出荷されます。新茶は早いほうが高く値がついてしまいます。遅い出荷のお茶は値が下がっていきます。市場原理で本当に美味しいのが高値で取引されるとは限りません。 本当に美味しいのは山間地のお茶ですが新茶でも値が下がります。 ● 他産地での増加 現在新茶は既に出回っ手おります。スーパーなどでも大量に陳列されているお茶がみられます。 出荷時期が早いのは、九州の鹿児島、宮崎などの火山灰台地での大量生産出来るお茶が増えるため、新茶出荷は静岡は遅れをとっていしまいます。また、茶園では、大規模清涼飲料メーカーとの契約で茶葉価格が抑えられ、質の良いお茶を作る茶園が少なくなってきています。新茶の値段も昔ほど高値で取引されず、生産農家はだんだん生産意欲がなくなって良いものが作れなくなってきています。後継者も育ちにくくなり、静岡県の茶栽培も衰退ぎみです。中には海外に目を向けた高級志向の茶園も出てきていますが、ほんの一部です。 一般に言われていますのは、高級な茶が少なくなっているということはいえるでしょう。お茶産業の危惧・・お茶産業を守らなければならない大手メーカーとともに大型店舗が日本の伝統産業のお茶園、お茶屋を衰退させてしまっているのが現状です。 お茶はどこのものが美味しいかは、人それぞれで飲み比べなければわかりません。私は佐賀県生まれで、佐賀の「嬉野茶」(これも江戸時代からの名産地)も静岡のお茶とはまた違って美味しいと思っております。宇治茶(京都)、伊勢茶(三重)、土佐茶(高知)、八女茶(福岡)、狭山茶(埼玉)、猿島茶(さしま・茨城)、村上茶(新潟・・これが最北の茶)など特色もあって値段もいろいろで、スーパーで売られているものは価値が下がります。 近年、日本茶を毎日飲む習慣もなくなりつつありますが、抗菌、抗酸化作用のある日本茶はビタミンCも豊富で健康維持に欠かせない飲料の一つといえます。 山間地の希少なお茶を扱っております当店のお茶(お茶の東風園(こちえん)謹製)をぜひご賞味ください。 お茶と健康・自然食品の店 自然プラス(担当:松尾) http://www.shizenplus.com/ 電話:080-4146-0188 047-710-2424 FAX047-385-0034 E-mail:mizu@shizenplus.com